【U-15深川】タイ遠征4日目、5日目
【早朝:決勝の舞台をイメージして】
大会2日目の朝を迎えました。
7時15分に起床し、朝食前に散歩へ出かけました。向かったのは、今大会の決勝戦が行われるメインピッチです。
今回の会場には天然芝のピッチが5面ありますが、その中でもこのピッチは特に美しく、選手たちにとっても「ここでプレーしたい!」と憧れを抱く素晴らしい環境でした。スタンドまで実際に足を運び、今日の試合に向けてしっかりとモチベーションを高めました。

【第3戦:vs ARSAIPA SOCCER KIDS】
一筋縄ではいかないのが海外遠征。
10時頃にウォーミングアップを始めようとしたところ、他の日本のチームスタッフから「そろそろ試合が始まるので移動してください」と突然の声かけがありました。
どうやら我々の前に行われる予定だった試合が中止になり、急遽キックオフ時刻が早まったとのこと。さすがに驚きましたが、「せめてアップの時間が欲しい」と交渉したところ、時間を確保してもらうことができました。選手もスタッフも、このぐらいのトラブルには少しずつ動じなくなってきました。
勝たなければ決勝トーナメントに進めない、大事な一戦がキックオフ。
相手はしっかりと守備を固めてくるチームでした。昨日の課題でもあった「攻撃の場面で積極的にボールを動かすこと」を意識して試合に入ります。
前半16分、相手のロングボールを川崎蒼太郎選手が拾い、ボランチの八木下翔平選手、倉持宙空選手を経由して三橋一翔選手へ。そして三橋一翔選手からの優しいワンタッチパスをオランゴジョー惠選手が受け、綺麗にターンし、相手のディフェンダーを外し、走りこんできた渡辺龍馬選手へ絶妙なラストパス!キーパーとの1対1を冷静に制して先制ゴールを奪いました。
川崎蒼太郎選手がハーフウェーライン付近でボールを拾って、わずか10秒でのフィニッシュ。昨日までの反省を見事に活かし、選手たちが連動した素晴らしいゴールでした。
守備陣も奮闘します。相手は丁寧なビルドアップとロングボールを交えており、フォワードはサイズ感のある選手でした。しかし、センターバックの服部幸志選手と千賀信太朗選手が思い切ったディフェンスを見せ、終始安定した守備で相手に自由を与えませんでした。
その後も攻撃陣がゴールを量産し、9-0という結果で試合を終えました。

【チーム発足後、初めて全員がピッチへ!】
この試合では、怪我で部分合流で調整を続けていた高越啓資選手がついに出場を果たしました。
チーム発足時から常に誰かしらが怪我で離脱しており、全選手が揃うことがありませんでした。
そして、始動から4ヶ月が経ったこの日、ついに初めて『全員』が揃ってピッチに立つことができました。チームにとって、非常に感慨深い瞬間となりました。
【第4戦:vs Lamphun Warriors FC】
予選リーグ最終戦でも、トラブルが待っていました。
当初予定していた対戦相手(CHAKKHAM KHANATHON)とは異なるチームとの試合に急遽変更となり大会前に練習試合を行ったチームとの再戦となりました。

練習試合の時は小柄な選手が多く、丁寧にビルドアップを組み立てる印象でしたが、いざピッチに立ってみると、相手はU-15深川の選手よりも一回り大きな選手ばかり。どうやら練習試合時は一部の選手しか参加しておらず、主力組は出場していなかったようです。
どんな展開になるか予想がつかない中でキックオフ。
今まで通りビルドアップをしっかり行い、相手の出方をうかがいます。すると相手はここ数試合では珍しく、前線からアグレッシブにプレスをかけてきました。
しかし、選手たちはここでも頼もしい姿を見せてくれます。相手の激しいプレスをいなしながら、少し余裕を持ってボールを保持し、主導権を握り始めました。
前半6分、敵陣深くでのルーズボールを和田全司選手が拾い、ペナルティエリア付近から思い切り左足を一閃!ボールは綺麗に逆サイドネットへ突き刺さり、素晴らしいゴラッソで先制します。
続く前半24分、ビルドアップの縦パスを受けたボランチの倉持宙空選手から、横川紘汰選手へ短いパス。横川紘汰選手が顔を上げたと同時に、フォワードの村上眞大空選手が裏へ抜け出します。そこへ絶妙なロングボール!ワンタッチで相手をかわし、ツータッチ目で思い切り右足を振り抜いてゴール右隅へ流し込みました。
その後も村上眞大空選手の直接フリーキックなどでゴールを重ね、結果は5-0の完封勝利!
決勝トーナメントに向けて弾みのつく試合となりました!

【いざ、決勝トーナメントへ!】
この結果により、見事グループリーグを2位で通過し、明日の決勝トーナメント進出が決定しました!
夕食後には短いミーティングを実施。ピッチ内外でトラブルが続いた1日でしたが、チームの目標である「他人の気持ちを考えて行動する」ことを再確認し、サッカー選手として、そして一人の人間として成長するために何が必要かを見つめ直す、とても良い時間を共有できました。

決勝トーナメントで良い結果をお伝えできるよう、選手・スタッフ一丸となって頑張っていきたいと思います。
【試合結果】
vs ARSAIPA SOCCER KIDS
〇9-0(1-0、8-0)
[得点者]
渡辺龍馬、村上眞大空×3、小暮慶翔、高越啓資×3、佐藤史汰
【試合結果】
vs Lamphun Warriors FC
〇5-0(3-0、2-0)
[得点者]
和田全司、村上眞大空×3、倉持宙空
【早朝:いざ決勝トーナメントへ】
大会3日目(最終日)を迎えました。本日は準決勝、そして勝敗によって決勝または3位決定戦を戦います。
第1試合が8時30分キックオフのため、今朝は5時50分起床。タイでの食事も少しずつ慣れ、しっかり食べられる選手が増えてきました。いよいよ、素晴らしいスタジアムでの試合に臨みます!

【 準決勝:vs Mikasa Chonburi FC Soccer School】

素晴らしいスタジアムでの試合。適度な緊張とワクワクのなか、大きなトラブルもなく、キックオフを迎えました。
しかし開始早々、レベルの高さを感じさせられました。サイズだけでなく、プレスの強度や速さ、そしてロングボールの質と距離。U-13の年代ではなかなか経験しないスピード感に苦しい展開が続きます。
前半8分、右サイドを突破され中央からのシュート。一度はゴールキーパー小田中悠真選手が防いだものの、こぼれ球への守備陣の対応が間に合わず失点。
前半12分、左サイドから侵入されてのクロスを服部幸志選手がブロックし、こぼれ球からのシュートをさらに古田祐葵選手がブロック。再三体を張って守ったものの、こぼれ球をダイレクトで打たれてしまい、千賀信太朗選手が触れるも無念のゴールライン割ってしまい。0-2で前半を折り返します。

ハーフタイムには、この試合も選手たちで積極的に話し合い、考えていることを共有する姿が見られました。ここ数日での確かな成長を感じます。太田コーチからは「前線の積極的なプレスとディフェンスラインの細かなコントロールで、相手のパワフルな攻撃を制限しよう」と意思統一が図られました。
後半は、センターフォワードに入った高越啓資選手のスピードを活かしたプレスが効き始め、自由に蹴らせる場面が減少しました。そして後半30分、高越啓資選手が左サイドから積極的にしかけてカットインしてシュート!ここはキーパーに阻まれますが、詰めていた佐藤史汰選手が押し込み、待望のゴールが生まれます。
アディショナルタイムも果敢に攻め込みましたが、一歩及ばず1-2での敗戦となりました。
昼食時にも、選手たちだけで集まりミーティングを行っていました。スタッフは干渉せず、彼らの頼もしい姿を温かく見守りました。
【 3位決定戦:vs Muangthong United】

決勝進出は叶いませんでしたが、「この遠征で成長したい、勝ちたい」という強い欲求を持って3位決定戦へ挑みました。引いて守りを固めてくるチーム。連戦と暑さによる疲労から、普段は見られないようなパスミスも生じる難しい状況でした。 それでも、キャプテンマークを巻いた千賀信太朗選手や、小柄ながらアグレッシブな守備を見せる中條昴選手が相手攻撃陣を完全にシャットアウト!両サイドバックの古田祐葵選手、川崎蒼太郎選手も疲労が蓄積している状態のなか、攻守に激しく上下動を繰り返しチームを支えます。ここ数ヶ月で本当に逞しくなりました。
0-0で迎えた後半11分、ついに試合が動きます。 相手の苦し紛れのクリアを倉持宙空選手が拾い、左サイドの和田全司選手へ。スピードを活かしたカットインから、利き足ではない右足のクロス!これを逆サイドの村上眞大空選手が左足のハーフボレーでゴール左隅へ流し込み、技術の光る見事な先制点!しかし後半14分、相手の激しい連続攻撃からこぼれ球を押し込まれ、1-1の同点となります。そのまま決着はPK戦へと委ねられました。
両チーム成功が続く中、深川の3人目キッカーは千賀信太朗選手。少しゴールキーパーのテンポをずらすような助走から右方向へキック。相手GKに触られはしたものの、気迫でゴールラインを割りました。 その後、7人目の川崎蒼太郎選手まできっちりと成功。そして迎えた相手の7人目。左方向への少し甘くなったキックを、ゴールキーパー小田中悠真選手が見事にキャッチ! PK戦を制し、3位決定戦で勝利を納めることができました。

【大会を終えて・そして帰国へ】
閉会式までの空き時間には、今大会、U-12カテゴリーに出場していた日本のサッカースクールチームからお誘いいただき、練習試合を行いました。笑顔あふれるプレーが見られ、あらためて「サッカーの楽しさ」を実感できた時間となりました。

課題もたくさん見つかりましたが、ピッチ内外で「質の高さ」を求め、成長しなくてはならないことを選手たち自身が理解できた、素晴らしい大会になりました。
明日はタイ市内を観光したのち、夜の便で帰国します。最後まで選手たちが安全に帰れるよう、しっかりとサポートしてまいります!

【試合結果】
準決勝 vs Mikasa Chonburi FC Soccer School
●1-2 (0-2、1-0)
[得点者]
佐藤史汰
【試合結果】
3位決定戦 vs Muangthong United
〇 1-1 (0-0、1-1)(PK 7-6)
[得点者]
村上眞大空
[選手コメント]
小田中悠真選手
「今回のタイ遠征では、普段とは違う環境で生活し、試合をすることで、たくさんの経験をすることができました。
サッカー面では自分の課題やまだまだ足りない部分が見つかったので、これからの練習で改善していきたいです。また、チームとしても試合を重ねるなかでコミュニケーションが増え、良い部分がたくさん出てきたと感じています。
生活面でも多くのことを学びました。部屋に鍵を置いたまま外に出てしまったり、失敗したにも関わらず「ごめんなさい」という気持ちを素直に言葉にできなかったり、チームのみんなに心配をかけてしまうこともありました。この経験から、相手の気持ちを考えて行動することの大切さを学びました。
今回の遠征で学んだことをこれからの活動に活かし、個人としてもチームとしてもさらに成長できるように努力して頑張ります」
